上賀茂神社を訪れた多くの人が強い印象を受けるのが、境内にある円錐形の砂山「立砂(たてずな)」です。
一見すると素朴な砂の盛り土ですが、実はこの立砂こそが、上賀茂神社の信仰の原点ともいえる重要な存在です。この章では、立砂の意味や由来、ご利益との関係をわかりやすく解説します。
3.1 立砂の意味と神話的背景
立砂とは、神様がこの地に降臨する際の依代(よりしろ)とされる神聖な砂山です。上賀茂神社では、主祭神である賀茂別雷大神が降り立った場所を象徴するものと伝えられています。
神話によると、賀茂別雷大神は神山(こうやま)に降臨したとされ、その神山を象徴的に表現したものが立砂です。つまり立砂は、単なる装飾ではなく、神様と人とをつなぐ神聖な場所なのです。
現在の社殿が建てられる以前、古代の祭祀では建物ではなく、このような自然物を中心に神を祀っていました。立砂は、そうした日本古来の自然信仰の形を今に伝える貴重な存在といえます。
3.2 なぜ円錐形なのか|陰陽道との関係
立砂が円錐形をしていることには、深い意味があります。
この形は、神山の姿を模しているだけでなく、天と地を結ぶ形を表していると考えられています。先端が天に向かい、基底部が地に広がることで、天地のエネルギーをつなぐ象徴とされてきました。
また、平安時代に発展した陰陽道とも関係があるとされています。陰陽道では、
・円錐形=気を集め、循環させる形
・砂=清浄・浄化の象徴
とされ、立砂は「場を清め、良い気を呼び込む装置」のような役割を果たしてきました。
この思想は、現在でも京都の庭園や神社の祭祀に影響を与えています。
3.3 立砂とご利益の関係性
上賀茂神社のご利益が「すごい」と言われる理由の一つに、この立砂の存在があります。
立砂は、強力な浄化と再生の象徴とされ、以下のようなご利益と結びついて考えられています。
・厄除け・邪気払い
砂が穢れを吸い取り、心身を清めるとされています。
・運気のリセット・再スタート
人生の転機や新しい挑戦の前に立砂を目にすることで、気持ちが整うと感じる人も多いです。
・場の浄化による総合運アップ
特定の願い事というより、全体的な運気の底上げを期待する参拝者が多いのも特徴です。
なお、立砂は触れたり持ち帰ったりするものではありません。目で拝し、その意味を知ることで、ご利益とのご縁が深まると考えられています。
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